フォローアップミルクは飲ませずに、牛乳を飲ませたほうがいい!という話、聞いたことがある方は多いと思います。
「牛乳よりもフォローアップミルクの方が栄養がたくさん入っているように見えるけど、実はデメリットがあるのかな?」と心配になっちゃいますよね。
たしかに、フォローアップミルクは鉄分やミネラルを多く含んでいるため、赤ちゃんによっては肝臓に負担がかかりすぎてしまい、下痢や便秘を引き起こしてしまう場合があるんです。
そのため、フォローアップミルクをはじめるときは、赤ちゃんの便の様子を確認しながら、少しずつ与える必要があります。
また、フォローアップミルクと育児用の粉ミルクは全くの別物!ということも、知っておかなければいけません。
厚生労働省でも、以下のような注意喚起を出しています。
フォローアップミルクは母乳代替食品ではなく、離乳が順調に進んでいる場合は、摂取する必要はない。離乳が順調に進まず鉄欠乏のリスクが高い場合や、適当な体重増加が見られない場合には、医師に相談した上で、必要に応じてフォローアップミルクを活用すること等を検討する。
厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」より引用
ですが、「必要に応じて」フォローアップミルクを飲ませるのは良しとしているんですね。
フォローアップミルクを飲ませるべきかどうか悩んだ場合の目安もご紹介します。
フォローアップミルクのデメリットとは?
厚生労働省でも注意喚起しているように、フォローアップミルクとは、母乳や育児用粉ミルクの代替品ではありません。
母乳やミルクは赤ちゃんの「食事」そのものですが、フォローアップミルクは離乳食で摂りきれなかった栄養を「補う」ことが目的の食品なんです。
そのため、赤ちゃんが9か月を過ぎたら、ミルクからフォローアップミルクに切り替えなきゃいけない!という考え方は間違っているんです。
他にも、フォローアップミルクは赤ちゃんが下痢や便秘を引き起こしてしまう可能性もあるんです。
詳しいデメリットは、別の記事にまとめていますので、ぜひ、確認してみてくださいね。
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でも、赤ちゃんによってはフォローアップミルクが大好きで、よく飲む子もいますよね。
下痢や便秘もしないし・・・という場合、やっぱりフォローアップミルク飲ませ続けてもいいのでは?と感じますよね。
赤ちゃんへの体の負担以外でも、デメリットは存在するのでしょうか?
フォローアップミルクを卒業するのが大変
フォローアップミルクは母乳や育児用ミルクに比べると、甘いと言われています。
この甘い味が好きで、フォローアップミルクを卒業させるのが大変だった・・・というママの声もたくさんあります。
たしかに、保育園の入園を控えている場合、1歳以上のクラスではおやつの時間に牛乳が出されます。
牛乳が飲めないと、保育園や幼稚園、そして小学校でも子供本人が苦労することになっちゃうんですよね。
子供本人のためにも、甘い飲み物を早くから与えるてクセになっちゃうのは避けたいですね。
牛乳よりも調乳するのに手間がかかる
牛乳はパックから注いで軽く温めてあげるだけで、すぐに飲ませることができますよね。
ですが、フォローアップミルクは粉ミルクと同様、調乳するひと手間がかかっちゃいます。
お金がかかる
フォローアップミルクは育児用ミルクの代替品ではない・・・とすると、ミルクに加えてフォローアップミルクも買わなければいけないため、単純にお金がかかりますね。
それでも、「鉄分不足が気になる!」という場合、どうしてもフォローアップミルクを飲ませたい!と思っちゃいますよね。
でも、ちょっと待ってください。
実は、フォローアップミルクと育児用ミルクでは、鉄分の含有量はだいたい同じくらいなんです。
フォローアップミルクの鉄含有量(6商品平均 9.0mg/100g)は育児用ミルク(平均 6.5mg/100g)の約 1.4 倍である。
厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」より引用
意外と多くないんですね!
しかも、鉄分って単体で摂取しても、さほど体に吸収されないんです。
肉や魚、野菜や大豆製品などといっしょにバランスよく食べることではじめて、体に効率的に吸収されるんです。
赤ちゃんの栄養バランスを第一に考えるのなら、やっぱり離乳食をどんどん進めるのがいちばんなんです!
離乳食の進みが悪くなる
フォローアップミルクでお腹いっぱいになってしまうと、赤ちゃんは離乳食を食べてくれません。
さらに、ママも「離乳食食べなかったけど、とりあえずフォローアップミルク飲んでくれたからいっか~!」という考えになってしまうのがいちばん危険です。
フォローアップミルクに頼りすぎてしまわないよう、意識して与える必要があります。
フォローアップミルクを飲ませる目安とは?
フォローアップミルクのデメリットは理解したけれど、やっぱり栄養バランスが気になる!
飲ませたい・・・という場合の判断の目安をご紹介します。
- 離乳食の進みが遅い
- 食べ物の好き嫌いが激しく、偏食
- 食べムラがある
- 1歳前に卒乳してしまったため、栄養不足が心配
- 母乳の出が良くない
離乳食といっしょに母乳やミルクを飲んでいる場合は、フォローアップミルクの必要性は低いのですが、早々に卒乳してしまい、さらに食べムラがある・・・となると、バランスが気になりますね。
体重の増加もゆったり・・・だと、心配になっちゃいますよね。
まずは健診のタイミングや、自治体の育児相談などで栄養士さんに一度相談してみるのもアリだと思います。
また、1歳前後の時期はどうしても食べムラが多いので、ママは心配になっちゃいますよね。
せっかく手間暇かけて作った離乳食を食べてくれないと、悲しい気分になりますし。
そんなとき、とりあえずフォローアップミルクを飲んでくれたらホッと一安心!ママの気持ちが落ち着くなら、フォローアップミルクを飲ませる価値があると思います。
あとは、ベビーフードも活用しながら、離乳食作りをがんばりすぎないことも必要だと思います。
まとめ
「フォローアップミルクを飲ませない方がいい!」なんて言われちゃうと、デメリットがあるのかしら?と心配になっちゃいますよね。
たしかに、赤ちゃんによっては下痢や便秘を引き起こしてしまう場合もあります。
また、離乳食が順調に進んでいる子や、離乳食といっしょに母乳やミルクを飲んでいる子の場合、フォローアップミルクの必要性は低いんです。
フォローアップミルクは、必ず飲ませなきゃいけない!というモノではないんです。
フォローアップミルクを買うお金もかかっちゃいますし、調乳のひと手間もかかります。
鉄分の含有量も、ミルクと比較してもそれほど多くないですし。
とはいえ、フォローアップミルクが必要!という子もいます。
まわりと比較するのではなく、「うちの子はどうだろう?」という視点でフォローアップミルクを取り入れるかどうか判断するのが必要になってきます。
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