子どもが甘えてくるのはいいことでしょうか?
悪いことでしょうか?
いいことです。
子どもが甘えてきたときは、たくさんスキンシップしたり
ほめてあげましょう。
ところで「甘えさせる」と「甘やかす」の違いわかりますか?
「甘えさせる」=良いこと。心を満たすこと。
「甘やかす」=してはいけないこと。過干渉・過保護。
わかりにくですね。
では「甘やかす」の例です。
- 「あのおもちゃ買ってー」と言われるがまま、買い与える。金銭的・物理的なもので欲求を満たす。
- 本当は、靴ひもは自分で結べるのに「あら、ほどけてるじゃない。やってあげるから何もしなくていいよ」出来ることをさせない。
- お菓子を食べたのに「もっと食べたい」と言われて与える。ガマンできることをガマンさせない。
見極めが難しいところですので、都度、考える必要があります。
一方で、「甘えさせる」はおおいにしてあげてください。
たくさん甘えた子どもはどんどん自立していき、
将来の人間関係も良好になります。
「甘え」を排除し厳しく育てた子は、なんと自立が遅れる傾向にあります。
自分に優しくできない=他人を思いやる気持ちが育たないために、
将来の人間関係も希薄になる、さびしい人生になってしまう可能性が高いのです。
子どもの甘えはよくない?その考え間違ってますよ
子育てで大切にしていることは何ですか?
「愛情」と答える人、多いと思います。
これを間違っている!と言う人は、まぁいないでしょう。
次に、親から子どもへ愛情を注ぐとき、
実は子どもの側からもアクションが必要なんです。
その正体が「甘え」です。
「甘え」てこない子に「愛情」を注ぐのは難しいです。
しかしなぜか、「甘え」はダメだ!と言う人がいます。
これは、「愛情」と「甘え」の関係がわかってない人です。
「甘え」があってはじめて「愛情」を伝えることができるんです。
子どもは甘えると心理はこう変化していく。甘えと自立の深い関係
子どもの心は「甘え」と「反抗」を繰り返して
成長していきます。
親にたくさん甘えると、子どもは「安心感」を得ます。
じゅうぶん甘えて心が満たされた子どもは、
やがて「不自由」という別の欲求を感じます。
そうすると「自由」になりたいと思い、
さまざまなことに興味・関心を持ち
「自分でやる!」と言い出します。
これが「意欲」「やる気」です。
自分で挑戦してみて親からほめられると「自信」がつきます。
自信がついた子どもは、どんどん自立していくのです。
しばしば「厳しく育てることが自立につながる」
と言われることがありますが、
自立するには意欲がなければいけません。
意欲・やる気を引き出すいちばんの方法は、
子どもの「甘え」を肯定し、安心感をあたえることです。
自分でやってみても、子どもですから
うまく出来ないことの方が多いでしょう。
そうすると、また親の愛情を求めて帰ってきます。
その時は、またじゅうぶんに甘えさせてください。
気を付けたいのは、ここで突き放したり否定したりすること。
子どものやる気が削られてしまい、もう二度と、
自分から挑戦しなくなってしまうかもしれません。
上手にできなっかったとしても「がんばったね」とほめてみてくださいね。
子どもが10歳まではたくさん甘えさせる
10歳までの甘えは人格の土台を作る上で
とても大切と言われています。
だからと言って、10歳を過ぎたら甘えはよくない、
ということではありません。
大人も子どもも、甘えなしでは生きていけません。
「甘え」とは「愛情」を求めるために必要なことです。
では、じゅうぶんに甘えた子どもはどのように成長していくか。
「親に愛されている」「大切にされている」という
メッセージを受け取った子どもは、<自己評価>が高くなります。
自己評価とは、「自己肯定」「自尊感情」と言われるものです。
もっと簡単に言うと<自信>です。
こういう子は、他の人に優しく、思いやりの気持ちが持てるので、
良好な人間関係を築くことができます。
一方で、甘えなかった子どもはどうなるでしょうか?
親に対する不信感が生まれ、
「自分は甘えさせてもらえない。存在価値のない人間なんだ」と
思ってしまい、<自己評価>が低くなります。
こういう子は、攻撃的・または被害的になることが多く、
まわりとの人間関係が希薄になりがちです。
これでは、さびしいですね。
だいぶ極端な例だったかもしれませんが、
「甘え」と「愛情」は切っても切れない関係なのです。
少しでも、自分の子どもに思い当たる節があるならば、
決して今からでも遅くありません。
でも、あまり甘えてこない子どもとはどう接したらいいの?
甘えるのが下手な子がいるのも、事実です。
こういう子どもとの関係を向上させるには、
ずばり「一緒にいる時間を増やす」「スキンシップを心がける」
ことです。
特に、下にきょうだいがいる、お兄ちゃんお姉ちゃんは
この傾向が多いように思います。
母親は、どうしてもまだまだ手がかかる下の子に
付きっきりになりがち。
子どもは敏感に察知して、甘えたい気持ちをガマンしてしまいます。
おとなしくて甘えてこなくて
「手がかからなくていいわ~」と思ってはいけませんよ。
そこで打開策は「親と子の一対一の時間」を作ることです。
下の子は、祖父母や父親に預けて、二人で出かけましょう。
弟や妹がいる前だと甘えてこない子でも
二人っきりだと案外、たくさん話をしてくれたり、
手をつないだりしてくれるものです。
ステキな時間を過ごすことができれば、
きっと子どもの心は満たされ、次第に甘え上手な子になってくるはずですよ。
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