子どもをしっかり育てなきゃ、
将来、子ども自身が困らないように、親がきちんとしつけしなきゃ・・
子育てに真剣に向き合っているからこそ、
子どものしつけについて、悩みが出てきます。
しかし、結論からいうと、0から3歳くらいまでは
しつけを頑張らなくていいのです。
子どもの心が成長し、土台が出来ていないと
しつけは身に付きません。
では、心の成長・心を育てるってどんなこと?
子どもにしつけをするときに気をつけなきゃいけないことは?
年齢別のしつけ方といっしょにご紹介します。
子どものしつけ方~0から1歳編~
冒頭にも書きましたが、この時期にしつけをすることは無理です。
なぜなら、赤ちゃんは、自分の欲求は感じることはできますが、
相手の気持ちを理解することはできません。
そのため、ルールを作って守らせる、というとは出来ません。
赤ちゃんは、ルールを理解することも、守ることも出来ないのです。
例えば、電車の中。
「電車の中では泣かないで!って言い聞かせたのに!
どうして泣くの!?うるさいっ!」
どうでしょうか?
こちらのイライラが伝わってしまい、
泣きやむどころか、余計に泣いてしまいます。
赤ちゃんは、親の事情なんて、まったくわからないのです。
じゃあ、どうしたらいいのか?
「よしよし、どうしたの?」と優しく声をかけてください。
座席に座っている場合、立ち上がって移動するのもいいですね。
親がゆったりした気持ちで優しく接してあげれば、
赤ちゃんにも伝わります。
一見、赤ちゃんに振り回されているようですが、
赤ちゃんの欲求にひとつひとつ応えていくことで、
親が自分の存在を認めてくれている、受け入れられている、
という心が育ってきます。
この心が「自己評価」「自己肯定感」「自尊感情」と言われるものです。
人が生きていく上で、いちばん大切なことです。
存在価値があるんだ、大切にされているんだ、生きていていいんだ。
たくさん抱っこしたり、スキンシップをすることで
赤ちゃんの自己評価はアップしていきます。
心が育っていくのです。
赤ちゃん期は、しつけよりも、自己評価を育むことが大切です。
子どものしつけ方~1から2歳編~
この時期になると、親が言っていることを
だいぶ理解できるようになってきます。
でも、理解はできても、言うことを聞くことはできません。
何でもかんでも「イヤ!」を連発。
いわゆる「魔の二歳児」のイヤイヤ期ですね。
この時期の子どもの心理は、
「自分も一人の人間なんだ!」「自分の人格を認めて!」
と言っています。
子どもの自己主張に付き合っていくことになるのですが、
この過程で子どもの脳と心は大きく成長していきます。
親の言うことを聞いても聞かなくても、
親は自分のことを見ていてくれるんだ、ありのままの自分でいいんだ、
という、やはり「自己評価」が育まれます。
とは言っても、やはりこの「魔の二歳児」。
苦労している親御さんはたくさんいらっしゃいます。
「わがまま」と思ってしまうと、イライラして辛くなります。
ぜひ「成長するのに必要な過程」と割り切って、
温かい気持ちで接してあげてください。
時には、<子育てを頑張る気持ち>をあきらめてみてください。
家事だって、完璧にやらなくていいんです。
お惣菜のご飯でも、おもちゃが散らかっている部屋でも、大丈夫です。
どうですか?少しは気楽になりませんか?
ただ、注意したいのが子どもの自己主張を
否定したり、突き放したりすること。
「もう好きにしなさい!」「ほら、言うこと聞かないから」などは
言わない方がいいでしょう。
自己主張を受け入れてもらってはじめて、
子どもの「自己評価」は育つのです。
子どものしつけ方~2から3歳編~
この時期の子どもは、相手が言っていることを理解できるようになります。
また、自分の意思も上手に言えるようになってきます。
しかしまだ、親の言うことを聞く、ということは
まだまだ難しい時期です。
きょうだいや友だちと一緒に遊ぶには、大人の助けが必要です。
わがままを言ったり、気まぐれな行動をしてみたり・・
「みんなで仲良く、集団行動をする」ことが
うまく出来ないことがあります。
また、この自己主張、親だけではなく、
きょうだいや友だちに対しても出してきます。
子どもが子どもに自己主張するとどうなるか?
想像できますか?
そうです、自己主張のぶつかり合いが始まります。
その中で、子どもなりにルールを学んでいきます。
言って良いことと、悪いこと。
やって良いことと、悪いこと。
そして時には、傷つくこともあります。
そんな時は、親が話を聞いて、なぐさめてあげてください。
例えば、お兄ちゃんのおやつを取ったとします。
お兄ちゃんは怒られて、弟は泣いてしまいます。
そこで弟は、親に泣きつきます。
「そっかそっか」と話を聞いてあげてください。
そのあとで、「お兄ちゃんのおやつ取っちゃダメでしょ?」
と教えてあげてください。
なんとなく、自分が悪かったのかな?と
感じ取ってくれるはずです。
この時期では自己主張が出来るようになっていること、
イヤなことがあった時には、いつでも親に甘えることが出来る、
そんな関係を築く(自己評価を育む)ことが大切です。
子どものしつけ方~3から5歳編~
幼稚園、保育園に通う頃ですね。
子どもは、簡単なルールを守れるようになります。
それでも、やはり自分本位で行動してしまったり、
その日の気分によって左右されたりと、差があります。
また、わざとルールを破って反抗してみたり、と様々です。
でもここでやっと、「しつけ」が可能になってきます。
ここで、正しいルールを身に付けるために、
いちばんのお手本は親です。
「順番を守る」とか「あいさつをする」とかですね。
子どもは親のこと、よく見ています。
ドキッとしました?
子どもに見られても恥ずかしくない行動ができいるか?
自分が出来ていないことを子どもに押し付けてないか?
親が自分を見直すきっかけになりますね。
この時期の叱り方も要注意です。
「なぜ、叱られているのか?」「どこが悪かったのか?」
子どもが理解できる叱り方をしてください。
一方的に、理由を言わずに叱るのは、しつけではないのです。
「何がいけなかったのか?」「次からはどうしたらいいのか?」
子どもが自分で考えられるような叱り方をしてください。
子どものしつけ方~まとめ~
0から3歳はたくさん抱っこしてスキンシップして、
十分に甘えさせてください。
心を育てる、「自己評価」を育むことがしつけの土台となります。
しつけは、心の土台ができてからになります。
親が子どものお手本になる、
叱るときは「何が悪かったのか?」がわかる叱り方をする。
ちなみに、幼稚園・保育園での出来事を、
家に帰ってから叱っても、子どもは理解できませんので、要注意です。
叱るときは、その場で叱ってくださいね。
ただ、親だって忙しくて、頭でわかっていても、
うまく対応できないことだってあります。
わたし自身も、二児の母ですから、痛いほどわかります。
でも、それでも良いと思っています。
親だって人間です。完璧ではないのですから。
ただ、この方法を実践してみて、
抱っこしてなぐさめる、話を聞いてあげる、
この方が、不思議とすぐに泣きやみます。
時間はかかる方法です。
少しずつでいいので、日々の生活に取り入れてみてくださいね。
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